謎のメタラー「メタリスト」の華麗なるメタルライフを 彩るアルバム達と彼によるレビュー
 
はじめに
このブログは、主に80~90年代のHR/HMのアルバムのレビューや 一曲単位でのレビュー、
そしてたまにHR/HMに関するコラムもどき等を書いています。

アルバムレビューは私の稚拙な文と100点満点形式の・・・ まあ、ぶっちゃけBURRN!誌のパクリです。
とは言え、まんまパクるのもつまらんので
「METALIST'S FAVORITE TUNE」というのを設けまして、 アルバム中の好きな曲なども挙げています。

私のレビューを参考にして アルバムを購入されることがあれば、 それはとても光栄なことですが
その際は全て自己責任でお願いします。
「つまらない、金返せ」とか言われると、結構 傷つきますのでご勘弁を・・・。

私は良いと思ったアルバムも つまらないと思ったアルバムも載せていきますので、
もし貴方が気に入ってるアルバムの点数が低かったりして、評価に納得のいかない方!
・・・その時は 私と好みが違うのだと思って諦めて下さいね。

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エンジェルズ・クライエンジェルズ・クライ
(2008/07/23)
アングラ

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'93年にリリースされた1st。

クラシックをHR/HMに取り入れた例は、DEEP PURPLEや
イングヴェイ・マルムスティーンなど、同時代に既にあった。
だからラジオで、「ANGRAという名前のバンドが
クラシックを取り入れたパワーメタルをやっている」と聞いても
曲を実際に聴くまでは、特に珍しいとは
思わなかったし、せいぜい「イングヴェイのフォロワーがまた現れたか」
くらいにしか思わなかった。
が、彼らはイングヴェイとはちょっと違ったアプローチだった。
何が違うのか、クラシック音楽に関する知識に乏しい私は
言葉で説明しづらいのだが(笑)
イングヴェイフォロワーではなくて、そのサウンドは
DEEP PURPLE、RAINBOWが下地になくて、どちらかというとHELLOWEENに毛色が近い、
疾走感溢れる交響曲のようで、とても衝撃的だった・・・と
記憶している。

①②の流れは、JUDAS PRIESTの"The Hellion~Electric eye"の
一連の流れのように自然に聴けるものだが、
②の曲のメロディの流れを聴くと、
一般的にはいい意味では使われない「様式美」という言葉が
この曲を表現する時だけに限って、格調高いものに聞こえる。
それほど完成されていると思う・・・まあ、終わり方はちょっと唐突だけどね。

こういう最初から躍動感の溢れる名曲がドアタマにあると、
並のバンドの並の作品ならば
そこから微妙な曲がいくつか来てもおかしくないが、このANGRAの1stは
力を緩めることなく、ハイクオリティな曲が続く。
それも絶妙な曲の配置で。
そう、このアルバムは単に良曲が揃っているというだけでなく
収録曲の配置、曲調のバランスにおいても優れているのだ。
そういう意味で収録曲それぞれが洗練された5thよりも、
私はこの1stの方が点数は低く付けていても衝撃的だった。

加えてこのANGRAの1stが当時、
たくさんいたメロディックパワーメタル勢の作品よりも
非凡であった点を挙げるとすれば、アンドレ・マトスの
ファルセットを多用するVoスタイルから生まれた(?)歌メロ作りのセンスが
挙げられる。
④のような曲はVIPER時代からあったけれども、
歌メロは格段に面白くなっているんだよね。
こういう歌メロというのは、現在Voを務めるエドゥ・ファラスキは
作らないので、この時代のANGRAを支持するファンも未だに多い。

スピード感溢れる曲だけでなく、先述したように
曲調のバランスが良くて⑤のようにど真ん中に配置された
バラードはシンフォニックでありながら、牧歌的な印象も
受ける不思議な曲もあるし
ラストの⑩のように、VIPER時代で言うところの"Moonlight"風の
重厚な曲もちゃんとあり、
見事なまでにクラシカルなメロディを好むHR/HMファンが
喜ぶツボを押さえまくっている。

私がこのアルバムであまり好きではない曲と言えば
⑧と⑦でやっている"Wuthering heights"のカヴァーだけ。
もともとケイト・ブッシュの美しい女声Voで歌っているのを
男のアンドレ・マトスが歌うものだから、これはちょっと苦手だった。
それ以外は・・・もう、至高の名曲揃いですね。



~METALIST'S FAVORITE TUNE~
①Unfinished Allegro
②Carry on

③Time
④Angel's cry
⑤Stand away
⑥Never understand
⑨Evil warning
⑩Lasting child



総評・・・94点

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Aurora ConsurgensAurora Consurgens
(2006/10/24)
Angra

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'06年にリリースされた6th。

このアルバムを買って①を聴いた時・・・まあ、そんなに昔のことじゃないから
よく憶えているのだが、「ちょっとヤバいか?!」と
思った。
何と言うのか、前作と違って凄くマニアックな方向性に
進んだように思ったのだ。
前作"TEMPLE OF SHADOWS"はHR/HM特有の疾走感やカタルシスを
含有しつつ、極めて音楽的にも質の高いものを作ったと思う。
が、本作品ではどうもそれを超える作品を作ろうという
彼らの「気負い」を感じた。
ちょっと凝りすぎと言うか・・・。

たとえば②のように、昔の彼らならば直球勝負の
メロパワナンバーに仕上げたであろう曲に、壮大なクワイアを
入れて、やたら高尚に見せていたりするところは
どうかなぁ・・・と思う。
まあ、好意的に見るならば歌メロだけを追うと
凄く考えて作ったのだということは伺える。
勢い一発勝負で、こんな凝った構成には絶対できないからね。
しかし、そのメロディが今まで彼らが作った疾走ナンバーと
比べると明らかに弱い。
⑤は割とストレートではあるが、Guソロのパートがちょっと
凝り過ぎな気もしなくもない。

へヴィでドラマティックな展開が印象的な
③などはそんなに悪くない。悪くないどころか結構好き。
フェリペ・アンドレオーリが奏でるベースラインは
HR/HMのベーシストが考えるそれと比べると、随分と
洗練されているし、メロディ的に美しく
歌メロを上手に立てている。
また、キコ&ラファエルのGuソロもより音楽的かつ
ハイテクニックになった感がある。
こういう凝り方なら、曲を小難しいものにしないし
歓迎するけどね。

⑥はイントロで滅茶苦茶期待したんだけど、
歌が入った途端「アレ?」となる(笑)。
このイントロだったら、前作までの彼らだったら
この曲は確実にキラーチューンになるような雰囲気なんだけどね。
プログレッシブロックっぽくて妙に敷居が高く感じる。
私はこのバンドにそんな曲構成の妙を求めないので、
ちょっとピンと来なかったなぁ。

⑦はところどころラテン音楽の影響が出ているアレンジで、
不思議なメロディのリフの割には歌メロがキャッチーで
とても聴きやすい。

まあねぇ・・・確かにこのアルバムを聴くと
彼らの音楽的な引き出しの多さとか、作曲者としての才能が
如何にあるかがよく分かるのだ。
しかし、このアルバムの楽曲をライブでやって
盛り上がるのだろうか?
そこが疑問だ。
いや、盛り上がったのならそれでいいんだけど。


~METALIST'S FAVORITE TUNE~
②The voice commanding you
③Ego painted grey
⑤Salvation:Suicide
⑦So near so far



総評・・・82点

Temple of ShadowsTemple of Shadows
(2005/01/11)
Angra

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'04年にリリースされた5th。

まず最初に、ANGRAというバンドに私は敬意を表する。
衝撃の1stから立て続けに名盤と評されるクオリティの高いアルバムを
リリースし続けて、更にバンドの看板Voだったアンドレ・マトスが
脱退し、追い討ちをかけるように
Baのルイス・マリウッティ、Drのリカルド・コンフェッソーリまでもが
バンドを脱退するという窮地に追い込まれながらも
新Voエドゥ・ファラスキを加えた後、逆に勢いを増すかのように
アルバム"REBIRTH"や本作品のような傑作を作ってくるのだ。
本当に'04年当時、これを聴いて度肝を抜かれたよ・・・。

彼らに対するプレッシャーたるや並々ならぬものがあったろうに。
こんなバンドはちょっと他にはいないね。

プロローグのような扱いの①に続き、まずは②で
ファンならばひとまずホッとする。
まあ、これほどよく出来た曲でホッとするというのも贅沢な話だが
こういう疾走ナンバーはANGRA風と言ってもいいくらい、
ファンには馴染み深いタイプの曲。
初めてANGRAを聴いたメロパワファンならこれだけでも十分な破壊力。
それなのに続く③は、プログレメタルファンもうならせるであろう
複雑かつ、超テクニカルなスピードナンバー。
並みのギタリストでは
耳コピーしよういう気すら起きないくらい難しいんじゃないだろうか。
私?勿論したことないです。
多分・・ベースパートも無理でしょう(笑)。

音数ギッチリ、緊張感たっぷりの曲ばかりではなく
じっくり歌を聴かせる⑤のようなバラードも間に挟んでいるし
とにかくどの曲も実に音楽的で
メタルとは思えないくらいソフィスティケイトされた曲もある。
⑦ではフラメンコ風のギターから始まり、
アラン・ホールズワースっぽいGuソロまで入れてきているし
⑩で聴かれるアコギによるサルサ風のソロも
彼らの音楽的な引き出しの多さと、
その使い方の巧みさを再確認することになるだろう。
付け焼刃じゃ、こう上手くはいかないからね。

②に続く典型的ANGRA風スピードナンバー⑥ではゲスト参加している
カイ・ハンセンも思ったよりも馴染んでいる。
⑨では個性溢れる声の持ち主であるハンズィ・キアシュが参加しており、
頭だけ聴くとBLIND GUARDIANと錯覚を起こすかも?!
②⑧ではサビーネ・エルデスバッカーの美声も聴けるし
ゲストの使い方も上手い。

ANGRAの一つの完成形がこれであろう、と思う。
アンドレ・マトス時代にこだわる方もこれを
聴かないのは勿体無い。
メロパワの名盤を10枚挙げろ、と言われれば
大体の人がこれは外せないんじゃないかな。


~METALIST'S FAVORITE TUNE~
②Spread your fire
③Angels and demons
④Waiting silence
⑤Wishing well
⑥The temple of hate
⑦The shadow hunter
⑧No pain for the dead
⑩Sprouts of time
⑫Late redemption



総評・・・95点

Holy LandHoly Land
(1996/11/01)
Angra

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'96年にリリースされた2nd。

1stでとてもインパクトの強い名盤を出したANGRA。
当時のことをよく覚えているが、彼らの2ndはメロパワファンにとって
注目の的だった。
「彼らは1stと同じくらいか、あるいはそれを越えるアルバムを
作ることができるのか・・・?」
私もこう考えた。
結論から言わせて貰うと、1stほどのインパクトは無かったが
彼らの音楽的素養の引き出しの多さを伺わせる、
クオリティの高い音楽がそこにあった。

前作ではクラシックとHMとの融合を試みていた彼らだったが
本作品ではそれに加え、ブラジルの民族音楽やリズムを
大胆に取り入れており
この作風は次作以降も受け継がれる。

実質的な一曲目の②は、スピードナンバーと
言うには少し遅めだが、軽快なテンポの楽曲。
特筆すべきはキコ&ラファエロのGuソロ。
誰とは言わないが、手癖ばっかり使ったりノイズ入れとけばロックっぽくなるとか
考えているギタリストのリックとは全く違い、
しっかりと「作曲された」じっくり聴く価値のある、数小節間となっている。

④は展開が凝っており、部分部分では彼らが
よくやるタイプのスピードメタル風のメロディであり、
民族音楽風のパートあり、静かなピアノとVoが占める
パートがあり・・・と様々な顔を一曲の中で見せる。
これらが見事に一つの曲としてちゃんと機能できているのは流石。
色々なパートを
詰め込んだ結果冗長な曲を作ってしまったバンドも
いるからね。

本作品以降も民族音楽の要素を色濃く反映させたアルバムを
出し続けており、慣れればそうは感じなくなるだろうが
ギター、ベース、ドラム・・・そして声による
純粋なメタルを構成する音以外のものが多く入っていることから
1stよりも純粋なメタルっぽさが薄れていると感じ、
あまり本作品を好まない方もいるかもしれない。
生粋のメタルナンバーと言えば、実のところ②と⑧くらいで
後は、スピードメタルに壮大なオーケストレーションや
民族音楽風のパーカッションを入れていたりと
頑固一徹なメタラーにとっては「不純物」があるのも確か。
が、決してそれらが浮いている訳ではなく
上手く融合に成功し、独自の個性を作り出すことに成功しており
間違いなく本作品はANGRAが出した作品群の中では
上位に食い込むクオリティの高さだと思う。


~METALIST'S FAVORITE TUNE~
②Nothing to say
③Silence and distance
④Carolina Ⅳ
⑥The shaman
⑦Make believe
⑧Z.I.T.O.
⑨Deep blue



総評・・・89点

RebirthRebirth
(2001/11/13)
Angra

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'01年にリリースされた5thアルバム。

前任のVo、アンドレ・マトスの個性があまりにも強いために
彼が脱退したというニュースを聞いた時
ANGRAの先行きを不安に思った方は多かっただろう。
が、新Voのエドゥ・ファラスキが加入したこのアルバムを聴くと
それが杞憂だったと思い知らされる。
まず、歌の面ではエドゥ自身の力量が高く
かつ器用であるため、②⑥と言ったいかにも前任アンドレが歌うと
ハマりそうなスピードナンバーも
⑦⑪のようなバラードも上手に歌っている。
・・・と言うか⑦は明らかに前任者を意識しているとしか
思えない歌い方だ。

楽曲の方向性はソングライターが変わっていないため、
今まで通りの、南米の民族音楽を取り入れたクラシカルなHMという
独特な路線を変えてない。

楽曲単位での評価をするならば・・・やっぱり②っ!
これで頭を振れない人は、おそらく私とは音楽的な趣味が合わない(笑)。
そんなメロスパー万歳!な曲でファンを安心させるだけでなく、
③のようなウェットな雰囲気に包まれた新しいタイプの楽曲もあり、
作曲面での広がりも見せてくれるし、
ところどころで⑧などラテンっぽい要素を入れた楽曲もあり・・・
新Voのエドゥが書いたという⑪のバラードも
ラストを占めるに足る名バラードであり、
正に新生ANGRAの誕生にふさわしい
名曲揃いのアルバムと言える。


~METALIST'S FAVORITE TUNE~
②Nova era
③Millenium sun
④Acid rain
⑥Unholy wars:part1 Imperial crown
part2 forgiven return
⑦Rebirth
⑧Judgement day
⑪Bleeding heart



総評・・・90点
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